御朱印とボードゲーム

一昨日、お寺を参拝し、御朱印をもらいたいというメールがあった。希望を伺って日時を設定した後、「ドイツゲームは初心者です。東京プリンは最高です。」と一言添えられていた。ホームページをご覧になったのかなと思っていたら……。

その方は翌日、早速参拝にいらっしゃった。うちのお寺は三十三観音などに入っておらず、御朱印をもらいにお参りにいらっしゃる方は非常に珍しい。御朱印帳に丁寧に記入して押印し、御本尊様にあげて般若心経を読んだ。

終わってお茶を差し上げると、御朱印帳に代わってカバンから出されたものが拙著『ドイツゲームでしょう!2010年版』。「え?!どうしてそれを?」意外な展開に慌てる私。

その方が住んでいる新潟の五泉市には、オーナーがボードゲームにハマっているレストラン「どう夢」がある。ここでときどきボードゲームを遊んでいるのだという。同級生に何人もお坊さんがいた縁で近所のお寺にいったときに勧められ、御朱印集めも趣味となった。その2つの趣味を重ねあわせた結果が、うちへの参拝というわけである。さらに、コミックソングにも詳しく、道中に東京プリンを聴いてきたという。

私の中では、お寺とボードゲームは直接的につながっていなかったので、こういうこともあるのだと驚くばかり。仏教やボードゲームの話が弾んだのは当然のことである。

「どう夢」オーナー、ボードゲーム仲間のお坊さんと3人で今度私のところに行こうという話になっていたそうだが、なかなか皆の都合が合わなくて1人で来たという。今度は是非皆さんで、ボードゲームを遊びに来て下さいといって見送った。

お寺とボードゲームは直接的につながっていないと書いたが、ボードゲームを通して人と出会うことも仏縁だと感じることがある。私がもっている何かを必要としている人と、その人がもっている何かを必要としている私が結び付けられる。そんな縁をありがたく感じたひとときだった。

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