写経教室で『ダンマパダ』を読む

地元の公民館の主催で、昨年に引き続き写経教室(全4回)が開かれ、講師として呼ばれた。大雪の中、毎回12〜13名の参加者があり、こうして仏教に興味を持って下さる方がいらっしゃることが嬉しい。
上田紀行氏が立命館大学で行ったアンケートによると、仏教に対していいイメージをもっている人は9割にのぼるのに、「日本仏教に対して」と聞くと65%、「日本のお寺さんに対して」は25%、「日本のお坊さん」に対しては1割になってしまったという。仏教の講座を開くなら、お寺よりも公民館のほうが人が集まりやすいということは言えそうだ。
昨年は般若心経の読解を試みたが、いくら平易な言葉にしても般若心経は難解だということを痛感した。そこで今年取り上げたのが初期経典の『ダンマパダ』。後世の創作が多い大乗仏典とは対照的に、お釈迦様の生の声とされる初期経典は非常に直截的で分かりやすい。
中村元先生の岩波文庫版をもとに、パーリ語の原典を見ながら自分にしっくりくる訳語を検討し直した。パーリ語自体はまともに勉強したことはないが、語彙も文法もサンスクリット語から推察できるものが多い。またもとの韻文の雰囲気が出るよう、できるだけ短くした。『ダンマパダ』は全部で26章あるが、毎回1章を取り上げ、冗長な部分は抜粋にしてある。
1回目は第1章「ひと組ずつ」。唯心論的世界観が述べられる。

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