スキー場が近くにある長女の小学校は、スキー授業やスキー大会がある。私も同じ小学校の出身で、小学生の頃はクラスで中ぐらいだったが、卒業して初めて、かなり滑れるほうだと分かった。ほとんど毎日スキー場に通っていたし、それがこの小学校では普通だったからだ。いった正規の授業はどうしていたのだろう?
学校からのお知らせで、スキー授業のスケジュールが来て、その日に協力できる方はお願いしますという。長女の学年の日にマルを付けたら、「講師依頼」が来た。スキーの先生などやったことはなかったし、だいたいもう10年近くスキーをしていない。大丈夫だろうか?
長女が新しいスキーを試しばきするついでに、私も小屋からスキーを出してきてはいてみた。スキーは思いのほか古くなっておらず、エッジのサビを紙やすりで取るぐらいでよかった。ちょっと歩いているうちに昔の感覚がよみがえってくる。こういうものって、体のどこが覚えているものだろうか。
そして先週の1日目。開会行事が終わると、もう準備運動から班に分かれる。3人の男の子とイッチニ、イッチニ。カニさん登りから始めて、プルーク。後半からちょっとだけプルークボーゲン。教えたことといえば、転んだときの起き上がり方くらいで、あとは習うより慣れろという放任主義。
でも子供の上達は早い。ほとんど滑ったことがなくても、何回か転んでいるうちにすぐコツを掴む。ロープも始めは転んでばかりだったのが、3,4回でマスターした。
今週の2日目にはクラスで一番上手い女の子の班。小学校に入る前から滑ってきた様子だ。すぐに頂上まで登り、スキー大会の大回転用ポールを何度もくぐった。
長女は時折見かけたが、物怖じしないで直滑降するけれど止まれない。ストックを持たないでプルークから丁寧に教えてもらっていた。ありがたいことである。
今やこの小学校も全員が滑れるわけではなく、滑れるか滑れないかは親次第だという。私の母はママさんスキーの会長を務めていてアクティブだが、私は寒がりのインドア派。休みには奮起して連れていくか。太ももの筋肉痛が治ってからだが。
スキー用語には、ドイツ語が多い。プルーク(Pflug、ハの字の構え)、シュテム(Stemm、曲がるときだけハの字になる)、ゲレンデ(Gelände、地形)、ストック(Stock、棒)、ヒュッテ(Hütte、小屋)、シャンツェ(Schanze、ジャンプ台)、ラングラウフ(Langlauf、距離走)、シーハイル(Ski Heil!、あいさつ)など。当時は何とも思わなかったが、ドイツ語に親しんでいる今日この頃、改めて感心した。