昭和30年代の福島県いわき市。炭鉱は閉山を余儀なくされ、職を失った人々のためにハワイアンセンターが計画されていた。この物語はハワイアンセンターのダンサーとして活躍することになる地元の女性たちと、その家族の物語である。実話に基づく。
主人公もさることながら、脇役もすばらしいキャスティング。主人公の兄役である豊川悦司の妹への愛情の深さ、ハワイアンセンター社長役である岸部一徳の早回し東北弁、主人公の母役である富司純子の食いしばるような表情、どれも見事で涙が何度も出そうになった。特に豊川悦司の存在感は何度見ても飽きない。
急速な時代の変化に人々はどう変わっていくのか。何が変わらないのか。ここ数年の邦画、いや洋画も含めて一番。