夏になると、つくばでは水出しの麦茶を冷蔵庫に用意しておく。夜、風呂上りに一杯飲むとこれが絶妙に美味い。山形でも冷たいお茶を飲むが、これほど美味いとは感じない。
冬も熱い緑茶が非常に美味いと感じたが、関東の乾燥した気候がなせる効果なのだろうか。
それとは対照的に、このごろビールがとても不味く感じられるようになった。8月にビールを飲んだのは友人がお盆に遊びに来たときだけ。法事では車を理由に断り続けているし、夕食で母や祖母が飲むときも付き合わない。
インド滞在中、キングフィッシャーは最高の幸せだったが先日I氏と東京のインド料理店で飲んだ味は「ラクダのオシッコの味(ゲッツ板谷『インド怪人紀行』)」だった。
よく檀家さんが「酒が飲めなくなったら本当に終わり」(酒好きな東北人が、お酒を飲まなくなったらお迎えが近いしるし)と言うが、体調は悪くない。では何だろうこの変化は?
ということで週末、つくばでビールを飲んでみた。麦茶がこんなに美味しく感じられるのだから、ビールも山形よりずっとイケるだろう。学生時代飲み過ぎた思い出深いヱビスビール。
一口。マズ!(カシミール語の美味いという意味ではない)顔が歪むのを見て娘が面白がる。「お父さん、もう1回。」また一口。オエエ。娘がゲラゲラ。「もう1回飲んでー!」三口目を飲んでいるうち、今度は胸やけがしてきて残りは捨てた。
どうやら本当にビールが駄目になったようだ。というかお酒が全部ダメ。ちなみにお酒が飲めないのは小野家の遺伝である。先日の曽祖父の法事も小野家サイドは皆揃ってウーロン茶を飲んでいた。30代になると体力が落ちて、もともと飲めない人は本当に飲めなくなるらしい。
でもこういうとき不飲酒戒というのは、卑怯だがよい言い訳になる。強く勧められても「戒律で」と言えば相手はたいてい引いてしまうので飲酒を免れる。
麦茶はいい。比較にならないほど安いし、飲んでも車を運転できる。そしてノーカロリー。というわけで麦茶最高!不飲酒戒スヴァーハー!