『ナムカラタンノーの世界―『千手経』と「大悲呪」の研究』

禅宗では般若心経よりも頻繁に読んでいるのではないかという陀羅尼、大悲呪(だいひしゅ)。なぜ禅宗なのに真言?意味は?効能は?という疑問に答える書。
効能は地獄に落ちないで浄土に往生できること、悪い死に方をしないこと、現世の利益、罪業の消却などに加えて「女性が男性に転身できる」というのが時代を感じさせる(女性はいったん男性に生まれ変わってからでないとい成仏できないという、いわゆる変成男子説)。
用法は結界を作ってから唱えることとされている。結界をつくるためにもう大悲呪を21回読まないといけないらしい。
そして具体的な目的にしたがって読む回数が変わる。子どもが病気のときや心臓発作のとき、やけどや腹痛のときなどは21回だが、夫婦仲が悪いときは1008回も唱えないといけないという。
今朝1回読むのにどれぐらいかかるか測ってみると、約2分だった。つまり21回唱えるのに42分、1008回唱えるのに(休憩なしで)34時間もかかることになる。
実際には繰り返し読むことのない大悲呪だが、お正月にでも21回ぐらい読んでみようかな。何か起こるかもしれない。

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