屋外コンサート

サドルカル・コンサートとうとう日中の室内気温が体温と同じくなった。ぐったりして昼寝しても、1時間ほどで汗びっしょりになって目が覚める。去年の熱を出したり下痢になったりした教訓から、冷たい飲み物を取り過ぎないこと(ぬるい水を飲む)、食欲がなくても頑張って食べること、そして眠れなくても寝続けることに気をつけている。I氏もH氏も連絡してみると体調を崩しているという。
このところ1週間ほど、新聞のイベント欄にコンサートの案内が載っていた。いつもなら会場はどこか分からないようなところか、分かっても非常に遠かったりするのだが、今回はプネー大学芸術センターということで、シュクラ先生の授業が終わった後に足を運んでみた。
さすが大学のセンターから呼ばれているだけあって一流の歌手、奏者らしい(紹介はマラーティー語だったのでよくわからない)。中央がシュルティ・サドルカルという歌手のおばさん、4人の伴奏を従えての歌唱である。ところが歌手の声を聞くとどうも喉の調子が悪い。さては、毎晩天井のファンを最強にして寝たのではないか。しかしそこはさすがプロだけあってだんだん調子を上げていったが、演奏中にのど飴のようなものをなめたり、頻繁に水を飲んだりしていた。
インドのコンサートで面白いのは、演奏中でも楽器や声の調子が悪いと中断して、チューニングや手入れを始めてしまうところだ。最初の曲で、クライマックスにさしかかったときにタブラ奏者がかなづちで楽器の調整を始めてしまったりしている。
曲目など詳しいことは知らないが、2時間で5曲、1曲あたり20分ほどの長さだ。展開は序破急で、同じテーマを使いながら、テンポがはじめはゆっくり、途中から中庸、最後に早くなる。声の節回しは日本の民謡を髣髴とさせるが、12音階でグリッサンドもあり、同じ歌手がもう1回再現できるのだろうかと思うほど複雑だ。伴奏をはさみながら1フレーズずつ歌うが、バリエーションでどんどん装飾を増やしていく。歌詞は「ア〜アア〜〜ア〜」みたいな感じでほとんど意味をなさなかったが、節回しの妙と、伴奏と同期を取るところが面白くて退屈しなかった。
でもコンサートがまだ終わらないうちに帰宅。そう、村に帰る終バスの時間は早いのだ。

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