映画(6)

マスティー 先月に壊れたパソコンの修理が、今日終わった。東芝国際サポートが送ったハードディスクは日本からシンガポール、デリーを経てプネーへ。なんと修理係が自宅まで持ってきたところまではよかったが、新しい型でハードディスクが奥の方に入っていたため、その場の修理を諦めて本社に戻ることになった。
 一緒に付いてくるように言われたので車で来ているのかなと思いきや、手に持っているのはヘルメット。パソコンをカバンに入れてバイクの2人乗りである。修理係はヘルメットに長袖、手袋までしているのに、後ろに乗っている私はノーヘル、Tシャツ、サンダル履きだ。バイクは50キロぐらいで走る。落ちたらパソコンどころか命はないと必死にしがみついていた。
 事務所は看板もないひっそりとしたところ。中に入ると東芝製品のポスターが一応貼ってあった。修理は1時間ほどで済み、無事ハードディスクを交換。関税がかかることもあると言っていたが、全部無料だった。だけど、帰りの送りはなし。
 待っている間に新聞を見て、映画の時間をチェックしていたので見に行くことにする。
マスティー(浮気)
 ミート、アマル、プレームは仲のよい3人組。結婚を境に疎遠になっていて3年振りの再会を果たす。その3年間に3人は、結婚の大変さをつくづく思い知っていた。ミートはプロレスのチャンピョンを目指す妻と義母にしごかれ、プレームは妻が宗教に凝ってお祈りの毎日、アマルは愛してる?寂しくない?といつも過干渉してくる妻を鬱陶しいと思っていた。
 そんな憂さを晴らそうと3人は酒を酌み交わし、浮気を決意する。ところが3人がいい関係になった女性は同一人物だった。写真を見せ合ってびっくりしているところにそのモニカが登場。奥さんたちにばらされたくなかったら100万ルピーを用意しろと脅してくる。
 妻の目を盗んで何とかお金を工面し、モニカの指定する場所で落ち合うと、彼女は車の中で死んでいた。とにかく慌てて死体を港の倉庫に隠す3人。
 この死体が発見されたため、3人は警察に付け狙われることになる。何とか尻尾を見せないように頑張っていたが、そのうちモニカを殺した男が現れ、3人がモニカを運んでいる写真を突きつけて脅してくる。
 再びお金を工面しなければならなくなったものの、お金を用意できないまま現金受け渡し現場へ。そこに警察も現れてカーチェイスが始まる。モニカを殺した男は拳銃の誤発射で死亡、3人は警察に向かうことになる。観念する3人。
 警察では妻も呼び出され夫がそんなことをするはずがないのにと泣いている。と思ったら妻たちは笑い始めた。気が触れたのかと思ったそのとき、この一連の事件が妻たちの用意したシナリオだったことが判明する(!)。モニカも、モニカを殺したという男も実は死んでおらず、警察まで全部ぐるだったというオチ。3人は妻たちに詫び、もう二度と浮気しないことを誓うのであった。
感想
 ちまたで結構面白いという評判だったので見に行ったが、全体的に下世話で大衆コメディ映画という感じだった。笑いを取るところがゲイネタというのは「カルホーナホー」でも見られたが、あまりしつこいと面白くなくなってくる。同性愛の人権とか、そういう問題には考えが及ばないようだ。でもアマルが妻の電話を切ってからも電話を話すふりをして、強がって言いたい放題言っていたら、また電話がかかってきたためにばれたというシーンは笑った。
 どんでん返しはお話とはいえやや無理を感じる。警察が浮気夫を懲らしめるためにわざわざ動くとは思えないし、モニカが死んでいるのは3人で運びながら確認しているわけだから生きているのはおかしい。ここまでどうしようもなくなってどうなるのだろうと最後を楽しみにしていただけに、不自然さの残るオチには納得できないものがあった。
 もっともこのオチは、純真だと思われていた妻たちが実は策略に長けた親玉で、夫たちは手塩に取られていたということを言いたいだけなのかもしれない。私の妻ももしかしたらそうなのかも…くわばら。
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