日曜日からグジャラート経由で帰国するため、円実さん、K夫妻、I氏と5人でしばしのお別れ会。
レストラン「ラージュワダ」に行ってキングフィッシャーを頼むと、今日はドライデー(禁酒日)だから出せないという。ちょうど今、インドでは議会選挙が行われており、選挙が終わるまで3日間、暴徒が酒を飲んで暴れないようにプネー全体で禁酒になっている。酒屋は閉まり、レストランも一切酒を出さない。出しているのがばれると警察に捕まってしまうという。
席に座ってからそれが分かり、真剣に話し始める我々。ここで酒なしで食べるか、ほかに酒が手に入る方法はないか、10分くらい話し合う。酒がないだけでこれだけ真剣になるとは、注文を待っていた店員さんも呆れたことだろう。
「ラージュワダ」のような大きなレストランは厳しいが、場末のバーのようなところならばテイクアウトでこっそり売ってくれることもある。そういうバーを探そうということになって我々は席を立った。「ラージュワダ」には申し訳ないことをしたが、選挙のたびに死者が出る国だから仕方あるまい。
場末のバーを手分けした結果、キングフィッシャーを1本200円で手に入れられることが分かり、ひとまず安心。ピザハットでピザとチキンウィングをテイクアウトし、みんなでK氏宅に集合した。
ピザは2つともカレー味で、チキンウィングもいまいちだったが、執念でビールが飲めたのには満足。いつもながらインド風でない食材と料理の話、プネーに住んでいる日本人の四方山話などを4時間ぐらいだらだらしてすっかりくつろいだ。
ピザがカレーパンの味がするいう話から、プリーバージーとか、パティスとか、日本のカレーパンに一番近いのはどれだということになったが、要するに全部カレー味ということだろう。それが毎日毎食続くのだから、飽きるのも無理はない。特に体調が優れないと辛いものなどが受け付けなくなる。日本人は結局日本食に落ち着くのだった。
I氏が大学の友達から酒を飲んだことがあるか聞かれて、あると答えたら今度は「今まで何回飲んだ?」と聞かれた話が面白かった。プネーのような保守的な街では、若者が酒を飲む機会はかなり限られるのだろう。今日買ってきた瓶ビール8本は、すぐになくなった。