書店めぐり

 K夫妻とともに書店をめぐる.10時に出発して帰宅したのは20時半.たっぷり満喫した.書店情報を教えてくれたプネー大学のI氏には深く感謝をしたい.
クロスワードクロスワード
[JMロード,マハーラージ・チョークから200メートル]
プネーでたぶん一番大きい書店.映画館やデパートにも支店を持っている.輸入書籍,CD,DVD,ステーショナリー,玩具など.品揃え豊富で,英語の本が大部分を占めており,外国人も多く立ち寄っている.「誰が私のチーズを盗んだ(だっけ?)」とか「話が聞けない男,地図が読めない女」とか日本でもおなじみの本がたくさんある.インド旅行の写真満載ガイドブックが豊富なので,旅行の前後にチェックすると面白いかもしれない.今の時期は売れない本をディスカウントしており,写真いっぱいの図鑑などが安く売られている.前に来たときはマラーティー・英語&英語・マラーティー辞典があったのだが,今回は見つけられなかった.指輪物語ペーパーバックス版560ルピーを買おうかどうか迷ったが,これから回るところもたくさんあるのでパス.

インターナショナル・ブック・サービスインターナショナル・ブック・サービス
[サンバージー・マハーラージ・チョークそば]
英語の本や辞書などの品揃えはクロスワードにかなわないが,その分安くて面白い本が置いてある.またサンスクリットの本がある程度まとまって売られている.日曜休日,平日も午後1時から4時半まで昼休みであるため,狙っていかなければならない.
今日の収穫―


  • バルトリハリ:ニーティ・ヴァイラーギヤシャタカ(M.R.カーレー,モティラル,1971-1998(リプリント),75ルピー)
  • ジャイナ哲学概論(M.H.メータ,バーラティーヤ・ヴィディヤー,1998.160ルピー)
  • ダンディン(J.トゥリパティ,サーヒティヤ・アカデミー,1996,15ルピー)
  • 無常性―恒常性に対する仏教徒の批判の分析と存在論・人類学に関する対案(M.R.チンチョール,シュリー・サトグル,1995,350ルピー)

「仏教におけるダリット」という本があったが890ルピーという値段で断念.

モティラルモティラル・バナルスィダス
[ティラク・ロードを進み左折,バージラオ・ロード,アトレ病院そば]
インド学・仏教学研究者にはおなじみの出版社.インド各地に8支店を展開する.インド文学,インド哲学,仏教学など全般に良著を発行している.その多くは日本でも購入できるが,マイナーなものは日本に輸入されていないので品揃えをみて驚いた.どれも高いことは高いが,定価の一割引.それにおまけに1冊サービス.
今日の収穫―

  • 刹那滅についての仏教哲学(S.ムケルジー,1975-1997(リプリント),360ルピー)
  • ゴータマ:ニヤーヤ・スートラ(N.L.シンハ&S.C.ヴィディヤーブーシャナ,1930-1990(リプリント),203ルピー)
  • サーンキヤ・ダルシャナ(J.パーンデーヤ,1981,108ルピー)
  • サンヴァーダ―2つの哲学的伝統の対話(D.クリシュナほか,1991,180ルピー)
  • 対象性に関するガダーダラの理論1(S.バッターチャーリヤ,1990,81ルピー)
  • インド哲学のエッセンス(M.ヒリヤンナ,1995-2000(リプリント),100ルピーだったがサービス)


サンスクリット・サーヒティヤサンスクリット・サーヒティヤ・ラトナーカラ
[バジラオ・ロードを北上,ラクシュミー・ロードを越えて次の十字路を右折,100メートル左手]
 そろそろ荷物も重くなり,リキシャーで移動せざるを得なくなる.おまけにお昼もだいぶ過ぎていたのでレストランを探すがなかなか見つからない.やっとのことで昼食をとり,今日最後のお目当ての本屋へ.
 ここはプネーで一番サンスクリットの本を売っているという本屋.サンスクリットの本しか売っていない.「シャクンタラー入荷!」「チャラカ・サンヒター入荷!」とか入り口に看板を出している.
サンスクリット・サーヒティヤ内部 入ってみてその狭さにびっくり.床は人が一人寝れるぐらいしかなく(本当に店長が昼寝していた),三方を本棚に囲まれている.本棚には本が横に積み重ねられており,しかも奥にもある.はしごで登っていくロフトにも本が積み重ねられていた.
 本当は店員に本の名前を言って出してもらうのだが,何があるのやら知りたかったので中に入れてもらう.アーユルヴェーダ関係の本が多い中,哲学も少々発見された.その多くはヒンディー語訳付きの本で,あまり食指ははたらかない.手当たり次第に本の名前を言ったが,K君が言ったヴェーダーンタ関係の本は結構出てきたが,私の言ったニヤーヤ関係はナヴィヤもあまりない.
サンスクリット・サーヒティヤ倉庫 すると店長が倉庫に連れて行ってくれた.店から歩いて5分.ここも本がうずたかく積み上げられている.しかもぜんぶ包まれているので見づらい.店長があれはどうかこれはどうかと,いくつかの本を出してくれたが,ここでの購入はなし.K君は何冊か買っていた.
 ちょっと気になったのは,六派哲学のスートラだけムーラと英訳を全部載せた本.サーンキヤ・スートラもヨーガ・スートラもミーマーンサー・スートラも全部全部入って750ルピー.結構厚い本だった.
 「また来い」と店長.確かにこれは,前々から連絡をして探しておいてもらう必要がありそうだ.

 4件の本屋めぐりは,喉も渇いたし目も疲れた.帰りにショッパーズ・ストップというプネーで一番大きいデパートに行く.ムンバイ・プネー・ロードにあり,1階はお約束どおり匂いプンプンの化粧品店がずらりと並び,2階はサリーやパンジャービー,3階はカジュアルウェア,4階は寝具・本屋・喫茶店とデパートの基本を全て揃えている.つい先日小島さんに教えてもらったところだ.3階の喫茶店で飲み物を飲んでから,買い物をした.リーバイスのジーンズ1299ルピー,リバーシブルのジャケット(帰国用)1495ルピー,パンジャービー上下1495ルピー.ほかの店で買えばもっともっと安いのはわかっているが,どれもとても気に入ったものがあったので散財.ここにもクロスワードがあり,K君の奥さんがお料理の本を購入.私はヨーガの本でも買おうと思ったが,いつもやっているヨーガとはかけ離れたあり得ないポーズがたくさん載っているのにびっくりしてやめた.
 さらに帰りはバネールロードからアウンドにちょっと入ったシュクリヤーという高級レストランで夕食.ビールを飲んで,お腹いっぱい食べて1人200ルピーちょっと.1日で5000ルピー以上使うのは,この先しばらくないだろう.帰ってきてみると電話代の請求書.9月10月の2ヶ月で2,386ルピー.そのほとんどはネット接続で,50〜60時間ぐらいつないでいるからなあ.

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