予定なんて

 ようやく自力で自宅からインターネットができるようになった。これまではホームステイ先の家族のアカウントを使わせてもらっていたので申し訳なく、ほっと一安心。
 もちろん、街のいたるところにサイバーカフェはある。しかし当然のことながら日本語のフォントは入っていないので、日本語で連絡をとる場合はkonna
fuuniアルファベットにしなければならない。それで用は足りるのだが、何か伝え切れていない感じ。
 最初はプロバイダーを探して契約しようと思っていたが、近くの店でIndicomというサービスを発見した。これはCD-ROMを890ルピーで購入して自分のパソコンにインストールし、その指示に従って接続・登録すると100時間(ただし1年以内)、ネットに接続できるというものだ。解約などの面倒な手続きもなくてちょうどよい。
 ところが、エラーメッセージが出てサーバーに接続できない。サポートセンターはメールか電話だったが、電話では苦労するだろうと思ってメールしてみた。そうしたら返事が「電話してください」。結局電話をかけることに。
 1回目は女の方、パスワードを聞かれたが解決せず。2回目は別の女の方、同じくパスワードを聞かれ、「このままお待ちください」と言って15分も待たせたので切った。3回目は男の方、ここではじめて詳細な設定があることを教えられる。でも聞き取りにくくて失敗。4回目になって初めて、どういう設定が必要かはっきりわかり、それで解決した。つながったときの嬉しさったらもう。要はXPの仕様で簡単に接続できなくなったらしい。DNSの設定とか、そういえば7,8年前に日本でも苦労したもの。
 こちらは日本語ウィンドウズ、あちらは英語ウィンドウズで説明してくるので、いちいち翻訳しなくてはならない。「推奨設定」→recommended
settingとか。その上インド英語が聞き取りにくい。こちらが聞き取れないでいると声を大きくしてくるけど、電話がビンビンいってかえって聞きにくくなった。とはいえこの説明がヒンディー語だったらと思うと、ぞっとするけれど。
ヴィヴァルデョ この設定で四苦八苦しているところに、昨日部屋の掃除をしていったおばちゃんが来た。おばちゃんはマラーティー語しか喋らない。ジェスチャーなども含めて何となく分かったことは、昨日の掃除代をくれ、私は目が痛くてこれから病院にいきたいのだがお金がない(といって空っぽの財布を開く)、100ルピー、これからも来るから。
 100ルピーと言ったら大金だ。しかも昨日の掃除は不動産屋を通して無料でやるということでお願いしたもの。ヒンディー語で説明を試みたが、納得してもらえないようだったので隣の奥さんにヘルプ! 事なきを得たが明日も来るという。それまでに不動産屋としっかり打ち合わせておかなければならない。
 チェーンをつけて応対しているが、カルカッタのサリーとか、便所の芳香剤とか、いろいろ売りに来る人もいる。「要らない!」といって追い返しているが、みんな生活に必死なのがよくわかって正直気後れ。
 午後からは大学に行く。金曜日に発行された入学許可証に誤りがあって、直してもらおうとしたら最初は15分か20分でできると言っていたのに結局「Come on monday!」…壁を蹴りたい気分だった。そして今日、3時すぎに来いと言われたので行ってみると「3時半過ぎに来い」、3時半過ぎに行くと「まだできていないからここで待て」、結局出来上がったのは4時過ぎだった。それならば最初から4時過ぎに行けばよかったかと言うと、そうでもない。ちょくちょくせっついていることが大事なのだ。
 そもそも、3時過ぎに来いと言われて4時過ぎに行くのはよほどのインド経験が必要だ。でも、これくらいは日常茶飯事。待つことにかけてはかなり慣れてきたような気がする。ここでもらった入学許可証を学部長に渡そうとしたらまた待たされて、結局5時を過ぎていた。2時間、ただ待つためだけに学校に行ったようなもの(一応、待っている時間に図書室で本を読んではいたが)。予定なんてあってないようなものだ。明日は授業に出よう。
(写真:Vivaaldi・ヴィヴァールディー―下の服屋で見かけた洋服のブランド名)

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