知り合いのYさん宅へゲームをしに,笠間に出向く.
家から出発して1時間30分くらいで到着.水戸線の連絡が悪かったのでわざわざ友部に迎えに来ていただいた.
山形と変わらない田園風景.Yさんのお宅は山を背にした田園の中にあった.昭和初期の建築だということで,石門から和洋あわせた平屋から,妙に心の落ち着く佇まいである.
入り口には「さくら」ちゃんという犬が待ち構えていて,しきりにじゃれてくる.家の中に入るとYさんのご子息「光」君(約9ヶ月)が畳の上でうつ伏せに眠っていた.ついさっき寝たばかりだという.
あいさつも適当に,早速1ゲーム.ゲームが始まると大人の喚声で光君が起きてしまった.しかし機嫌はそんなに悪くない.ベビーサークルに手をかけてゲームをしている我々をじっと見ている.とても可愛い.その光景がなんとものどかで,心が和む.
光君はたどたどしい足取りと微妙な動きで遊んでいたが,次第にゲームに興じる大人たちのところに行きたくなり,声を上げてきた.お父さんにだっこしてもらうともうご機嫌で,今度はお父さんの腕の中で盤面の行方をじっと見ている.
1ゲームが終わり,昼食の準備をしてもらっている間,その可愛さにいてもたってもいられなくなって光君と遊ぶ.人見知りはせず,指をつかんできて自分の口に入れ,生えたばかりの歯で噛んできた.笑顔も素敵.ときどき「アワァ」「ウー」などと言ってくるのもたまらない.
昼食を食べてから午後もずっとゲーム.光君はその間ベビーサークルで遊んだり,お父さんにだっこしてもらってゲームを観戦したり,お母さんにご飯を食べさせてもらったり,汗だくになってシャワーに入れてもらったりしていたが,終始上機嫌であった.目が合うと「ウャー!」と叫んで喜ぶ.このインタラクティブさが心地よい.
夕方になるとさくらちゃんがほえるので散歩に出発.田園を背景にして犬と赤ちゃんがいる構図は,映画のワンシーンのようである.緑が目にしみる.さくらちゃんも光君も,とっても嬉しそう.
散歩から帰ってからもゲームは続けられた.次第に暗くなりゆくYさんの家の中は,忘れていた何かを思い出させるようだった.
夜深くなると夕食を食べて駅までお見送り.光君は涼しい車内ですぴすぴ寝ている.まる1日かけた小旅行は,心身ともに癒される本当に幸せなものとなった.