虎に翼

NHKの朝ドラなんてまず見てなかったのだが、米津玄師のオープニング曲につられて今月スタートの『虎に翼』を見始めた。日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ女性の実話をもとにした物語で、主人公寅子や、大学の同期よねの台詞が涙が出るほど痛快。

女性が進学を諦めさせられたり、望まない見合いをさせられたりすることはまずなくなったが、自立と結婚でジレンマを抱える社会構造は、今も変わらないように感じる。「昔は大変だったね」ではない。主人公が「はて?」ということは現代においてもごろごろ転がっている。

  • 女性がお茶出し
  • 葬儀の喪主が「長女の夫」
  • 保護者名に父の名前、地域の会合は男性(奥さんは「代理」)
  • 飲み会で「花を添える」「きれいどころ」

妻をさん付けで呼び、子供に素直に謝る父、妻が人生をやりきってくれることを願う夫も、現代においても学ぶところが多い。

「お前らにこんな苦労ばっかりかけて、役立たずでダメでろくでもなくて、申し訳なくて死にきれない。こんな父さんで、ごめん。ごめんな。」
「僕の大好きな、あの何かに無我夢中になってる時の寅ちゃんの顔をして、何かを頑張ってくれること。いや、やっぱり頑張んなくてもいい。寅ちゃんが後悔せず、心から人生をやりきってくれること。それが僕の望みです。」

一緒に見ている次女が、昭和初期の女性の姿を見た影響か、家事を手伝ってくれるようになった。「女性は家事をするべき」の否定は「誰でも(男性も)家事をするべき」であって、「女性は家事をしなくてよい」ではないことに気づいた模様。

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