県男女共同参画センターの主催によるフォーラム「置賜の女性たち」を聴講。5人の女性発表者が、コロナ禍で地元女性がどんな生活をしているか聞き取り調査をした結果を報告した。実話には説得力がある。
都会で働いている娘に電話で「女の子だから仕事上先は見えているし、楽しみもなさそうなので、仕事辞めて帰ってくれば」と言ったら、何日も連絡が来なくなったお母さん。子の仕事に対する無理解と、結婚が幸せという価値観が合体すると、いくら子が心配でも心を閉ざされてしまう。
「友人から寂しい思いや、孤独を感じているのはみんな同じ。そんなに悲観的にならないで!!」と言われた大学生。本当は、自分の寂しさや孤独感を共感し慰めて欲しかったという。励るよりも傾聴が大切。
最近義父母と同居した方は、義母から義父の介護と家事の一切を嫁に任せると言われ、家政婦としての仕事だと思ってこなしてきたそう。一切を任せるとはいえ、今までのやり方を問答無用で押し付けられてはたまりない。この機会に、家事の見直しに義母が応じてくれるかどうか。夫はそれを後押ししてくれるか。
夫が家にいても家事や、夫の親の介護を分担してくれず、かえってストレスが増えていくという妻。ストレスを発散させるための親しい友人との電話も夫が近くにいるため気を使い話が十分にできなかったり、不安の中、出かけて買い物をしてくると、帰宅した途端「コロナになっていないだろうな」と心ない言葉が飛び交ったりしたとのこと。コロナ離婚は、こうやって起こるんだろうと思いた。
いずれもコロナ以前からあった問題が顕在化したといえそうである。どうやって意識と行動を変えていくのか思い浮かびないが、つらい思いをしている人がいることを地道に伝え、自分や自分の家族に引き当てて考えてもらうところからかなと思う。