公民館の写経教室で『父母恩重経(ぶもおんじゅうきょう)』を講読。自分の育児と絡めて解説しました。
このお経は儒教的に変容された中国撰述の経典ですが、遅くとも8世紀には成立しており、1000年経っても変わらない親子関係のいざこざを見て取ることができます。
不孝者の子が「老いぼれて世に残るよりは早く死んだほうがよいのではないか(不如早死)」と罵れば、親は「お前など最初から生まなければよかった(不如本無)」と泣くという醜い親子喧嘩、母親にばかり偏った十種の恩徳、ダメ親を子どもが更生させる方法など、私はあまり共感できませんでしたが、響く人には響くようで「家族にも読ませたい」という方もいました。