善寶寺方丈の本葬

昨日、鶴岡の善寶寺で行われた、前住職・斉藤信義老師の本葬に参列してきた。昨年11月の密葬、夏の本山葬に続き3回目のお葬式となる。聞けば来週はお住まいになっていた近くのお寺と、お生まれになった大蔵村のお寺でも葬儀が行われ、計5回もお葬式があることになる。
出席の返事を出したところ、元修行僧には前日からお手伝いがあるというので土曜日のうちに鶴岡に移動。午前中は授業参観と、PTA研修会で講演をした後に、午後のPTAソフトバレー大会を欠席して直行した。山形道は高速が無料になったおかげで、曲がりくねった山道を走る必要がなくなり、120kmを2時間で到着。
早速「お逮夜」というお通夜の法要があり、それから夕食を兼ねて懇親会。修行中に厳しいお作法でおかゆを食べていた飯台で、ワイワイ酒盛りというのは新鮮である。過去15年くらいに善寶寺で修行した人が集い、同窓会のように思い出話で盛り上がった。
翌日は5時起床で、6時20分からお粥をお供えする法要。あとは8時30分からの法要と午後からのお葬式には出ず、ひらすらお客様の接待となった。仏事師や本山関係の方々を玄関でお出迎えし、控え室にご案内して、おしぼり・お菓子・お茶をお出しし、お昼になったらお膳の部屋に案内して食事を差し上げるという班。顔が分からない方も多い上に、決して失礼があってはならないので非常に緊張した。そのほかにお膳運びなどがあり、緊張する上に体力も求められる。途中でめまいがしたくらい。
でも、こうして各部署で働く30人くらいの修行僧仲間をつなげているのは老師の縁である。懇親会で「恩返し」という言葉が出たが、ひとつとして恩返しができていなかった私にとって、何ともいえぬ甘美な響きがあった。
この程度で恩返しというのもおこがましいし、気が利かず大したこともできなかったが、当日は嬉々として仕事をしてきた。このような機会を与えてくださった善寶寺の方々には深く感謝をしたい。
本葬の参列者は650名ほどという話だったが、広い本堂でも廊下までいっぱい。片隅で十仏名を聞きながら、合掌低頭してお別れしてきた。

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