秋雨のお盆入り。毎年恒例の五十回忌以上合同法事が午後から行われる。
お盆にお供え物を枝にかけるのがずっと不思議だったが、今日ふと「簡略化した精霊棚」だと思った。精霊棚は、お盆に帰ってくる精霊のお休み処として用意されるものだが、当地ではまず見かけない。しかし仏壇とは別にお供え物をする点と、それなりの高さがあって目立つ点から、棚を作る代わりに枝に掛けて、お盆に迎える有縁無縁の精霊をもてなそうとしているのではないかと推察される。
お盆の元の言葉「盂蘭盆」は「ごはん(ओदन/オーダナ>ओलन/オーラン)を載せた盆」であって「倒懸・逆さ吊り(उल्लम्बन/ウッランバナ)」でないことは辛嶋静志氏が明らかにしたが、「ウッランバナ」はお供え物を枝に掛けるという解釈も可能だ。この掛けるお供えって、どれくらい一般的なのだろうか?