小学校から、児童やその家族に新型コロナ感染者が出た場合の保護者対応について相談された。感染防止策については細かく定められているのに、感染した後のことはほとんど決まっていないとのこと。出てからあたふたするよりも、話し合っておけば冷静に対応できる。
感染者への誹謗中傷をしないのは当たり前のこととして、実際問題となるのは個人情報の取り扱い。特に行動歴「どこで感染したか」は、皆が知りたいことではあるが、場合によっては誹謗中傷のもとにもなる(いわゆる「夜の街」など)。
ちょっと調べたところ、医療情報と行動歴は個人情報であり、二次感染防止や公衆衛生の向上のために必要な場合を除き、公表には本人の同意が必要となるようだ。
http://www.tmi.gr.jp/informa…/column/2020/20200421-01.html
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/200515_2.pdf
しかしある程度情報を出さないと無用な憶測を生み、デマが起こりかねない。特に感染経路については、皆が知りたい情報なのに行動歴に関わるため、取り扱いには難しい選択を迫られる。
ひとまず同じ学年の保護者には感染者の氏名と医療情報、全校の保護者には氏名を伏せた医療情報を提供することを原則とし、行動歴については保健所や該当者と相談した上で対応するということになった。報道機関対応は教育委員会が行うそうだ。
コロナに限らず、その人の不名誉になると思われる情報は、不確かなものはもちろん、たとえ真実であったとしても、世間話感覚で得意になって無闇矢鱈と他言しない(心のうちに留めておく)ことが大切だと思う。
感染経路のために必要な情報と、野次馬根性で知りたいだけの不必要な情報の切り分けはなかなか難しい。