原発事故のため福島から米沢に引っ越してきている方々のお茶会に出席。参加者のひとりから、「合縁機縁(あいえんきえん)」という言葉を教えて頂いた。恥ずかしながらこの歳になって初めて聞く言葉である。
不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁という不思議な力によるものであるということ。人と人の結びつきについていうが、特に男女の間柄についていう。「合縁」はもと仏教語で、恩愛から起こる人と人の結びつきの意。「奇縁」は不思議なめぐり合わせの意。また、思いがけない不思議な縁の意。「愛縁機縁」「相縁機縁」とも書く。(三省堂新明解四字熟語辞典)
またその方は若いころ、山寺(立石寺か)の和尚さんから、「いくらお金を貯めたって、死んだらあの世にもっていけない。あの世にもっていけるのは、他人のためにどれくらいよいことをしたかという行いだけだ」と教えられたという。その頃はあまりピンとこなかったが、何十年も心の中にずっと残っていて、この頃はしみじみとそう思うそうだ。道元禅師の言葉「日々の生命を等閑にせず、わたくし(私事)につひやさざらんと行持するなり。」に通じるものなあと思いながらお聴きした。
他人のためにはたらき、喜ばれること。この大乗仏教の理念は、人生における大事な価値でもある。そんな大事な教えを思い出させてくれたこの方に、「合縁奇縁」を感じた。
このお茶会のため、この日に頼まれた法事は朝7時から勤めさせて頂いた。体調を崩されていたため久しぶりにお会いした檀家さんの元気そうなお顔にほっとする。体調は「だんだんよくなっている」とのこと。
仲間の和尚さんたちとラーメンを食べて帰宅し、夕方からは人権擁護委員のお仕事で人権標語コンテストの表彰式に出席。表彰の後の座談会で、「両親がケンカしているのを一度も見たことがない」という方が2人もいらっしゃった。だから兄弟も仲良しだし、自分も子どもにそういう姿を見せたいという。大賞はその方による「見ているよ ママの背中の 思いやり」。心温まる、そして自分も襟を正せられる言葉である。
出会う人出会う人から、たくさんの教えを頂いた1日だった。こういうのって、「犬も歩けば棒に当たる」っていうのかな?
≪…「犬も歩けば棒に当たる」…≫的に⦅自然数⦆と[合縁奇縁]し、[不惑]であらためて⦅自然数⦆の[絵本]の[もろはのつるぎ]に[合縁奇縁]できるかも・・・
ちいさな駅美術館 Ponte del Sogno (JR 藤並駅) に
令和二年一月七日~令和二年一月二十四日
で・・・