スーパー戦隊シリーズの『シンケンジャー』が今日、最終回だった。長男の目覚まし時計代わりにしていたが、一緒になってほぼ全話を見た。
スーパー戦隊シリーズは、仮面ライダーシリーズと比べると対象年齢が低いのか、子供だましの話が多い。ゲキレンジャーやゴーオンジャーも少しだけ見たが、教訓じみた話や、張り切りすぎていたいキャラクターが見ていられなかった。その点シンケンジャーは、サブキャラクターの伊吹吾郎が全体に落ち着きをもたせていて、安心して見られた。
サムライというテーマもよかった。志葉家の当主が代々務めてきたシンケンレッドの殿様と、同世代のブルー以下4名が、忠節と友情のはざまで揺れ動く。終盤にはシンケンレッドが実は影武者だったというどんでん返し。展開が飽きさせない。漢字をあしらったマスク、折紙のエンブレム、ショドウフォンやモヂカラといった書道をモチーフにして統一された設定も気に入っていた。
敵の外道衆も、それぞれ事情を抱えていて、単純な勧善懲悪にならなかったのもよい。愛人の裏切りに狂った花魁・薄皮太夫、家族の魂を剣に封じ込められていた腑破十臓など、魅力的なキャラクターが多かった。薄皮太夫が血祭ドウコクの腕の中で「そろそろ終わるか」「それもいいわね」と言って消えるシーンが心に残っている。
つまり徹底して「和」にこだわったところがよかったのだと思う。名残惜しいので、今上映中の映画『侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!』を長男と見に行くつもりだ。