お布施セミナー

6月13日の15:00から明治大学でお布施セミナーが開かれる。葬送支援を進めるお坊さんの有志「寺ネット・サンガ」と、明治大学死生学研究所の共催。4月6日に築地本願寺で開かれた第1回セミナーに続く開催となる。
テーマは「「お布施」について困ったことはありませんか?」寺ネット・サンガに寄せられた相談で最も多かったのがお布施に関する相談とトラブルだったという。『仏教テレフォン相談10万件の中身 寺と僧への世間の期待と批判・苦情』という本があるがそこでも特に金額に関するものがよく目に付く。
問題なのは、お布施をするかしないかではなく、金額はいくらか、そしてその金額の根拠は何かというところである。
第1回のセミナーで講師をした二村祐輔氏は「一般の方が考えるお布施のお気持ちは六万五千円、僧侶が考えるお布施のお気持ちは三十万」と具体的な金額を出して語ったという。この溝がトラブルの種になる。
お布施自体の意義を説く僧侶は多いが、「お気持ち」がそれくらいの金額である根拠を説く者は少ない。金額の根拠として考えられるのは、地域の相場、喪家の経済事情、お寺の運営上の必要経費などであるが、お坊さんが贅沢や浪費を繰り返していれば説得力はない。それに、しかるべき根拠があったとしても、葬儀や説法がお粗末では納得してもらえまい。
実際の金額は地方によってかなり差があり、都市部にいくほど上昇する傾向がある。ただ金額がいくらにせよ、葬儀は安ければ安いほどいいというものでは必ずしもないし、ぼったくられているという疑いが払拭できない恐れも大きい。
結局、喪家と寺院のコミュニケーションと信頼関係が不可欠で、葬儀を出す前から日常的に築いておかなければならないという結論になるのかな。

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