恩師、故上村勝彦先生の遺稿集が届けられた。筑摩書房刊。インド詩学の大家であり、インド二大叙事詩のひとつ『マハーバーラタ』の日本語訳に取り組んでおられたさなかに病魔にたおれられた先生が、小さい書籍などに寄せられた法話・インド神話・紀行をまとめたものである。
奥様のあとがきが胸を打つ。
「…仕事、講義、研究の合間に、いかにしたら毎日一行でも多くの翻訳が出切るかと常に考えていました。そしてそれが思うようにはかどった日は、大変機嫌よく、夕食の時に好物のワインを美味しそうに飲んでいました。つい昨日のことのように思われます。(刊行に寄せて)」
翻ってみれば、たいして忙しくもないくせに忙しいふりをしている自分の毎日。「上村先生の分まで」などと言うのはあまりにおこがましい。もっと勉強しよう。
奥様のあとがきが胸を打つ。
「…仕事、講義、研究の合間に、いかにしたら毎日一行でも多くの翻訳が出切るかと常に考えていました。そしてそれが思うようにはかどった日は、大変機嫌よく、夕食の時に好物のワインを美味しそうに飲んでいました。つい昨日のことのように思われます。(刊行に寄せて)」
翻ってみれば、たいして忙しくもないくせに忙しいふりをしている自分の毎日。「上村先生の分まで」などと言うのはあまりにおこがましい。もっと勉強しよう。