『死者と霊性 近代を問い直す』

編:末木文美士/岩波新書(2021年) 近代日本思想に造形の深い5人の対談と寄稿。『死者と霊性の哲学』(朝日新書)で神智学と憲法の話が出てくる意味がわからなかったが、神智学については安藤礼二氏の説明(p.60~)で既存の …

『死者と霊性の哲学 ポスト近代を生きぬく仏教と神智学』

著・末木文美士/朝日新書(2022年) 死者や神仏を他者論として考察している末木先生の最新刊。直接経験できない霊性や霊性世界を単純にないものとみなすことに抵抗を覚えるところまでは理解できたが、ポストモダンや憲法解釈までい …

『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』

師茂樹・著/岩波新書(赤) 平安時代初期、法相宗の徳一上人と天台宗の伝教大師最澄の往復書簡による論争「三一権実諍論」。徳一は三乗説(悟りの道には声聞・独覚・大乗の三つがある)、最澄は一乗説(悟りの道は大乗の一つしかない) …

『言語学バーリ・トゥード Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか』

著・川添愛(東京大学出版会) 帯に「読むなよ、絶対に読むなよ!」と書いてある(笑)。タイトルはポルトガル語で、「何でもあり」の格闘技。『UP』という、東京大学出版会のPR誌に連載されていたものだが、現役にはおよそ理解でき …