ぢっと手を見る
左から、慶応でフランス文学を教えている大学オーケストラの同級生、信州大学でインド哲学を教えている大学研究室の先輩、そして妻の出した本。 こちらは本を読む時間も細切れ。子どもの歯医者の待ち時間とか、食休み中とか、寝る前とか …
左から、慶応でフランス文学を教えている大学オーケストラの同級生、信州大学でインド哲学を教えている大学研究室の先輩、そして妻の出した本。 こちらは本を読む時間も細切れ。子どもの歯医者の待ち時間とか、食休み中とか、寝る前とか …
東日本大震災の後、岩手県釜石市で起こったことを関係者の証言から小説仕立てでルポルタージュ。遺体安置所となった学校の体育館の様子から、遺体捜索と搬送、医師・歯科医による検死、そして火葬場の再稼働まで、遺体との関わりを通して …
心中や自殺をテーマにした短編集。といっても、暗澹とした話ではなく、命を救い出す話だったり、不思議な話だったり、遺された者が立ち直っていく話だったりと前向きで、何かに取り憑かれたように一気に最後まで読んでしまう。 富士の樹 …
北海道のラブホテルを舞台にした人間模様の数々を紡ぎ、今年の直木賞作品の中で最も注目されている小説。7つの話のオムニバスだが、それぞれ少しずつリンクしており、謎解きのようになっているところが面白い。 この中の第2話「本日開 …
「葬式仏教」と揶揄される日本の仏教。「死者よりも生きている者に目を向けて」という声がよく聞かれるが、東日本大震災で僧侶に求められたのは哲学でも思想でもなく、死者の供養だった。死者の霊魂、お迎え、先祖供養など近代仏教が説明 …