『天国旅行』
心中や自殺をテーマにした短編集。といっても、暗澹とした話ではなく、命を救い出す話だったり、不思議な話だったり、遺された者が立ち直っていく話だったりと前向きで、何かに取り憑かれたように一気に最後まで読んでしまう。 富士の樹 …
心中や自殺をテーマにした短編集。といっても、暗澹とした話ではなく、命を救い出す話だったり、不思議な話だったり、遺された者が立ち直っていく話だったりと前向きで、何かに取り憑かれたように一気に最後まで読んでしまう。 富士の樹 …
北海道のラブホテルを舞台にした人間模様の数々を紡ぎ、今年の直木賞作品の中で最も注目されている小説。7つの話のオムニバスだが、それぞれ少しずつリンクしており、謎解きのようになっているところが面白い。 この中の第2話「本日開 …
「葬式仏教」と揶揄される日本の仏教。「死者よりも生きている者に目を向けて」という声がよく聞かれるが、東日本大震災で僧侶に求められたのは哲学でも思想でもなく、死者の供養だった。死者の霊魂、お迎え、先祖供養など近代仏教が説明 …
動画配信『仏式クリスマス法要・サンタ菩薩供養』などで知られる真言宗の僧侶・蝉丸P氏が、仏教と、現代僧侶と、インド哲学について極めてオタクな視点で斜めから見た書。「お盆やお彼岸などの忙しい時期を除けば、暇はあっても全て拘束 …
新宿の町裏ライブハウスで飲んだくれているパンクロッカーのマナブ。酒とドラッグとケンカとゲロしか知らず、「ファッキン」を連呼する彼が、究極のパンクロックを求めて釈尊や祖師方を遍歴するという物語。 登場するのは釈尊、龍樹、玄 …