生より死にうつると心うるは、これあやまり也

枕経でときどき『正法眼蔵』から「生死(しょうじ)」を読んでいる。枕経では一般的に『遺教経』が読まれるが、これを道元禅師が解説した『正法眼蔵』の「八大人覚」のほうが聴いていて分かりやすいと聞き、読み始めた。その本には「道心 …

送り盆

今年のお盆は、法事が滅法少なかった。以前は8月14日(迎え盆の次の日)が1年で最も法事の多い日で、早朝から1時間刻みで回っていたものだが、今年は朝の1件だけ。おかげで棚経をゆっくり回ることができた。 棚経で回っていると、 …

人びとのこころに向き合うために

曹洞宗では平成22年から2年間にわたって、僧侶・寺族の研修会で手紙・口頭による相談の模擬体験を行った。死にたいという人に、どのような言葉をかけるべきか、どのような態度で接するべきかを実践的に学ぶ研修で、私自身も参加してた …

お坊さんのための「仏教入門」

「葬式仏教」と揶揄される日本の仏教。「死者よりも生きている者に目を向けて」という声がよく聞かれるが、東日本大震災で僧侶に求められたのは哲学でも思想でもなく、死者の供養だった。死者の霊魂、お迎え、先祖供養など近代仏教が説明 …