入棺
一、大悲心陀羅尼(真読)
一、念誦
切に惟みれば、生と死はかわり暑さ寒さは互いに遷る。いのちの来たるや稲妻の空を走るが如く、いのちの去るや波静まりかえる大海に似たり。この日すなわち新亡の善男子(善女人)○○○○霊位あって、この世の縁はすでに尽きて大いなる命にわかに落ちる。諸行の無常なることを悟るはまさに安楽なり。恭しくここにみ仏の慈悲を冀い、謹んで尊きみ仏の名を唱え奉る。集むるところの功徳は悟りへの道を清らかにす。仰いで一切の僧をたのんで念ず。
一、十仏名(声明)
一、舎利礼文
一、追弔御和讃(二番)
一、回向
高祖道元禅師示して曰わく一期は夢の如し、光陰は速く移る、露のいのちは消えやすく、時は人を待たざるなりと。
仰ぎ冀くは仏法僧の三宝照鑑し、大悲観世音菩薩感応して慈悲を垂れ給え。
ここに親族縁者相集いて是くの如く入棺法要を勤める功徳は、新亡の善男子(善女人)○○○○霊位に回向す。
祈るところは、速やかに死の迷いと苦しみを離れ、釈迦牟尼仏の導きによって仏道に進まんことを。
出棺
一、大悲心陀羅尼(焼香)
一、追弔御和讃(三番)
一、回向
上来唱え奉る所の功徳は新亡の善男子(善女人)○○○○霊位に回向す。伏して願わくは、心は一切を超えてみ仏の国に生まれ、迷いを離れて本分に安ず。蓮はさとりの華を開き、み仏は彼岸への道を証明せんことを。
聖号(釘打ち)
火葬
一、無常御和讃(焼香)
一、回向
上来詠讃歌を奉詠し、親族縁者焼香す集むる所の功徳は新亡の善男子(善女人)○○○○霊位に回向す。伏して願わくは、荼毘収骨のちなみ一切の苦しみを離れてこの上なき安らぎを得んことを。