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コイの池のカワカマス(Hecht im Karpfenteich)

食物連鎖上位の苦しみ 度肝を抜くボックスアートである。コイはカタツムリを食べ、カワカマスはコイを食べるという食物連鎖を描いた作品で、トム・シェープスがデザインした。タイトルは「楽勝」を意味するドイツ語の喩えだが、コイは思ったほどおらず、熾烈な食料調達合戦が繰り広げられる池は決して楽勝ではない。 コイ…

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故宮(Gùgōng)

上がっていく役人の賄賂要求 明朝の紫禁城を舞台に、役人たちに賄賂を送って万里の長城を建設したり運河で交易したりして、名声を競うボードゲーム。『ハンザテウトニカ』などの作品があるドイツ人デザイナー、アンドレアス・シュテーディングの作品で、ゲームブルワー(ベルギー)から今秋発売された。賄賂の価値が変わっ…

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強欲な深きポケット(Tiefe Taschen)

汚れててもいいんで、私に一票を! 政治家たちが大統領の予算配分に関与して、私腹を肥やすゲーム。ドイツのゲームデザイナーの作品で、はじめウェブ出版されていたが、後にこのゲームのために出版社が新たに立ち上がった。「手軽に遊べるフンタ」という評判である。 大統領役のプレイヤーを一人決め、このラウンドの予算…

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光合成(Photosynthesis)

太陽光を求めて 『キングドミノ』のドイツ年間ゲーム大賞受賞で波に乗るブルーオレンジゲームズ(フランス)がシュピールで発表した作品。太陽エネルギーを得て成長する木々の位置取りを戦略ゲームにした。立体の木のコンポーネントと、周囲を回る大きな太陽が目を引く。 森は同心円状に広がっており、中央が最も肥沃であ…

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この国がトップ!(Länder toppen!)

日本より平均寿命の長い国 世界各国のデータで国土面積、海抜、平均気温、人口、平均寿命、一人あたりGDPのトップを競うドイツのカードゲーム。意外なデータに驚くばかりでなく、残り札のカウンティングや置く場所の駆け引きも楽しめる。 毎ラウンド7枚のカードが配られる。カードには1枚1枚別の国がデータ付きで書…

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コードネーム・デュエット(Codenames Duet)

以心伝心の一語 2016年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『コードネーム』のシリーズ第3弾。今夏発売予定の最新作で、今度は基本2人(2チームでも可)で遊ぶ協力ゲームである。チェコゲームズ出版によると、ルール付属の2人用ルール(仮想の相手チームと戦う)を見たアメリカ人の愛好者が、別の2人用ルールを考案…

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コンプレット(Completto)

自分に配られた22枚のタイルを、小さい順に並べ替えるゲーム。今年話題になったゲームのひとつで、シンプルなシステムながら奥が深く、定番になりそうな作品である。先日発表された日本版The One Hundredで新作では5番目の人気となった。作者はキッズゲームなどに明るいマイスター。 木製のタイルは1~…

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コードネーム:ピクチャーズ(Codenames: Pictures)

ドイツ年間ゲーム大賞2016を受賞したチーム戦の連想ゲームの続編。場に並んだ絵柄に当てはまるヒントを出して自分のチームのエージェントを当てていく。日本語版がまもなく発売されるが、「ルールも同じだし、イラストなんだから、日本語版である必要はないのでは?」とかいってはいけない。今や日本語版が出るというこ…

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コードネーム:ドイツゲーム賞2016

シュピール’16でフロステッドゲームズ(ドイツ)から発売された『ドイツゲーム賞2016ミニ拡張セット(Deutsche Spielepreis 2016 Goodie-Box)』は、『モンバサ』『コードネーム』『タイムストーリーズ』『スカイアイランド』の拡張セットが入っている。この中から…

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コテージガーデン(Cottage Garden)

精緻な庭師の仕事 庭師となって、いろいろなかたちの花タイルを隙間なく置いて美しい庭を作るボードゲーム。ベルリンのボードゲームカフェ「シュピールヴィーゼ」(TGiWレポート)がローゼンベルクに委嘱して制作し、シュピール’16で発表した作品である。ボードゲームカフェの常連がお店でテストプレイ…